菰野町 幾多の水害に耐えた“なわだるみ堰堤” 朝明川砂防堰堤群 一の瀬練石積堰堤 一の瀬空石積堰堤 猫谷第1堰堤 猫谷第2堰堤 三重の「国登録有形文化財」
 鈴鹿山脈の秀峰、御在所山と釈迦しゃかヶ岳の間に端を発し、伊勢湾へと注ぐ朝明川。自然豊かな川沿いには、キャンプ場・バンガローなどが点在し、四季折々に登山・観光客が訪れます。
 また、渓流がもたらす巨石や砂は、庭石・石灯籠・盆栽用として様々に活用されています。
 しかし、恵みの川は時に一変し、下流域住民は土砂災害に悩まされてきました。そのため、明治30年(1897)に砂防法が公布されると、随所に堰堤(上流から流出する土砂を抑制するダム)が築かれました。中でも、オランダ人土木技師ヨハネス・デ・レーケの教えを受けて設計したものは、水が流れる部分のゆるやかなたるみが特徴で、“なわだるみ堰堤”と呼ばれています。
 現在、確認されている7基のなわだるみ堰堤の内、4基が国登録有形文化財。猫谷堰堤は、第1・第2ともに人が入りにくい上流にあるため、目にするのは容易ではありませんが、一の瀬空石積堰堤は比較的簡単に確認できました。キャンプ場「グリーンランドあさけ」から川を逆上ること数分で発見。勾配に合わせて自然石を積み上げた空石積堰堤で、その巧みの技には圧倒されてしまいます。
 また、すぐ近くの一の瀬練石積堰堤は、県内初の練石積(石積みの隙間をコンクリートで固めた)堰堤です。中央には「大正十壱じゅういち年度砂防工事」と刻まれています。
 周囲の景観に溶け込むようにたたずむ堰堤群。流れる水音も心なしか優しく響きます。

施設に関するお問い合せ
三重県県土整備部四日市建設事務所
TEL:059-352-0677
一の瀬練石積堰堤
一の瀬練石積堰堤

一の瀬空石積堰堤
一の瀬空石積堰堤


羽鳥峰登山道沿いにある猫谷第1堰堤
羽鳥峰登山道沿いにある猫谷第1堰堤
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