![]() 河崎には、古い蔵や町家を活用したいくつかのお店があります。古風な外観をそのままに、中はホワイトとゴールドを基調にしたインテリアが美しい美容院。その横の古い道標が立つ路地を入ったところにも、おしゃれなラウンジがありました。また、このあたりを流れる水路は、河崎のまちを外敵から守っていたという今から450年も昔に作られた堀の跡なのだそうです。
本通りにある白壁が美しい落ち着いた雰囲気のお店に入ると、目に飛び込んできたのはテーブルとして蘇った大きな荷車。ここは阪中英雄さん清子さんご夫妻が切り盛りするお店です。二人は、大阪で手作り料理の店を経営していましたが、お子さんに譲って、この蔵で新しいお店を始めました。おいしいコーヒーと地元の素材を使ったランチ、そして二階は英雄さん清子さんの作品が並ぶ陶芸と手作り絵本のギャラリー。「外から来た人のほうが、このまちが持つ良さを感じやすいんじゃないでしょうか。地元のいいものに気づき、そして新しいものと融合させる。それが私たちの役目だと思ってます」と清子さん。会話がはずむと、つい長居をしてしまいます。 町家を活かしたお店の中で、ちょっと変わっているのが昔ながらの古本屋さん。高校時代まではほとんど本を読まなかったというご主人の奥村薫さんが本に目覚めたのは、本屋で“だらく”という言葉にひかれて読んだ坂口安吾の「堕落論」。この本が、奥村さんを本好きにしました。「駅前からここへ移るのは勇気がいりました。でもお客さんが減っても、ここで商売をしていると、いい一日が過ごせます。朝、戸を開けて暖簾をかけるのと、シャッターを開けるのじゃ違います。ここは時間が本当にゆっくりと流れているように感じます」と奥村さん。最近、小学生の女の子が店に来て、珍しそうに本棚を物色している姿を見かけるようになったとか。この店から、本好きがきっと生まれることでしょう。 |
![]() 450年も昔に作られた堀の跡 ![]() 阪中ご夫妻 ![]() 阪中ご夫妻のお店 ![]() 荷車のテーブル ![]() 積み上げられた本に囲まれ楽しく語ってくださった奥村さん ![]() 奥村さんのお店 ![]() ![]() 蔵を改装して甦った美容院や飲食店 |
|